明治大学体育会ヨット部の理念

我等に燃ゆる希望あり

心身ともに優秀な人材育成のために



クラブのエンブレム明治大学体育会ヨット部の目標は、全日本インカレ(全日本学生ヨット選手権)における総合優勝にあります。残念ながら、いまのところ最高位は総合2位(2回)とクラス優勝(3回)にとどまり、全日本総合優勝という目標は達成できておりません。

 一方クラブの存在意義、つまり私たちのクラブの目的は、最高学府に学を修める者に相応しい教養と常識を兼ね備えた心身ともに優秀な人材の育成にあります。この最終的な目的は、先に掲げた全日本インカレ総合優勝という「目標」に向かって、知力と体力を尽くして刻苦研鑽するプロセスの中で達成されるべきものであると、私たちは考えます。

 人智の及ばない海という自然環境の下でおこなわれるセーリングというスポーツは、文明社会で脆弱になった現代人の「個」を鍛えてくれます。日本各地から集った青年たちが一つ屋根の下で寝食を共にする合宿生活は、戦後の日本社会から失われつつある「和」を育んでくれます。そして「全日本インカレ総合優勝」という明確な目標を共有する仲間と過ごす4年間が、これからの人生にとってかけがえのない財産となることを確信します。

 以上の認識を踏まえた上で私たちは、先の「目標」を達成するための手段を選びます。「目的」をスポイルするような手段、たとえば大学のカリキュラムを無視した合宿日程の強行や、競技力のみに頼ったリクルーティングなどをよしとしません。「目標」は、その上位概念である「目的」を達成するための手段に過ぎないということを念頭に置いた上で、全日本インカレ総合優勝という大目標を達成するために、大学ヨット部が採るべき最良の道筋を日々模索しています。

 本学校歌の一節に「我等に燃ゆる希望あり」という文言があります。私たちにとって、全日本インカレ総合優勝という目標は、まさに「燃ゆる希望」そのものです。私たちはこの言葉を胸に、前掲の理念を共有する仲間とともに、全日本インカレ総合優勝という目標に向かって努力を惜しみません。