風の中を切り抜ける感覚
井上真梨子 農学部農芸化学科4年

 私は大学からヨットを始めた部員の一人です。元々海が好きで、マリンスポーツに興味を持っていましたが、ヨットという競技は知りませんでした。新入生勧誘イベントであるヨット試乗会で初めてヨットに乗り、「海面すれすれの位置で風の中を切り抜ける」という感覚にとても感動し、入部を決めました。
 しかし、実際に体育会という場で取り組むヨットというスポーツは、想像以上に大変でした。特に、波や風が強いコンディションで、自分の動きをコントロールすることになかなか慣れず、練習中に海に落ちたりすることも何度もありました。それでも先輩やコーチから様々なコツのようなものを教えてもらいながら練習を重ねていくうちに、自分がセーラーとして少しずつ成長していく手応えを感じるようになりました。自分の身体を動かすことによって、船の動きをコントロールするという感覚が少しずつ身についてきたのです。
2014年全日本個戦に470級のクルーとして出場し15位という成績を残した井上真梨子 そうして去年のレースでは、いっしょに乗ったペアの支えもあり、何回か1位でゴールすることができました。1位でのゴールの景色は、試乗会の時のものとは全く違い、感動の度合いも比べ物になりませんでした。私のように大学から競技を始めたにも関わらずレースで活躍できるというのは、マイナースポーツであるヨットならではだと思います。
入学を控えた新入生の方々は、「ヨット」というものが何かもわからないはずです。しかし、わからないからこそ、楽しめる事や物はたくさんあると、私は思います。ぜひ4~5月に開催する試乗会に参加してみてください。4年間もある大学生活を無駄に過ごすのではなく、新しい世界への挑戦に使い、有意義に過ごしてみませんか?

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